【眠り研究:第18回】かゆみで眠れない!この対処法でかゆみを減らす

【眠り研究:第18回】かゆみで眠れない!この対処法でかゆみを減らす

「眠り」研究

先日から3回にわたって続けてきた、眠れないトラブル『かゆみ』についてのお話は、今回で一区切りです。

今回は、前回にお話しした、今、この時期に起こりやすいかゆみのトラブルについて、それぞれの対処法を考えていきましょう。

今、起こっているかゆみには、こう対処する

●肌の乾燥⇒お風呂上がりの保湿が効果的

汗ばむ季節から寒さを感じ、湿度が下がる季節になったことで、肌はとても乾燥しやすくなっています。この時期、乾燥によるかゆみへ対処するには、『保湿』をすること。特に、お風呂上りは保湿に適したタイミングです。この時、普段スキンケアをする顔まわりだけでなく、特に乾燥によるかゆみが出やすい腕、脇腹、すねなどにも保湿しましょう。これらの部分は皮脂量が少ないため、乳液やクリームをこすらないよう、やさしくなでるようにつけていきます。もし、乳液などを付ける前にすでに乾燥しているようなら、一度化粧水をつけてから、乳液などを重ねる方が保湿の効果は高くなります。小さなお子さんや高齢の方は特に皮脂量が少ないため、ご家族の方が気を配ってスキンケアをしてあげてください。

●温度差⇒ぬるめのお風呂にゆっくりつかると効果的

暑い環境から寒い環境へ。寒い環境から暑い環境へ。いずれの温度変化も、ヒスタミンを分泌する原因となり、肌にかゆみを生みます。特に寝入りばなのかゆみは、熱すぎるお風呂に入ったことで起こりやすくなります。できれば、体温より少し高いくらいの38~40度程度のお湯に設定をしましょう。ぬるめのお湯で温めれば、お風呂上りに急激に体を冷やさなければいけないほどのぼせることもありません。お風呂に入る際、身体が冷え、寒さを感じるようなら熱いシャワーを浴室の壁などに当て、浴室自体を十分に温めてから入るようにしてみてください。また、お風呂上りにはしっかりと保湿を忘れずに。

●肌が過敏になる⇒抵抗力を上げるため、体を温めるのが効果的

体温が下がり、抵抗力が落ちやすいことでかゆみが出やすい季節。体温を上げるため、簡単な筋トレを日々取り入れられれば理想的です。ただ、それはなかなか難しいので、暖かい飲みのもので体を温める。手首足首、へその下などをカイロや湯たんぽなどで温めるなどに気を配りましょう。この部分を温めると体全体があたたまりやすく、抵抗力が落ちることを防ぎます。

一番最初のお話で、「かゆみの原因はさまざま」とお話をしたように、今回のお話でとりあげたのはかゆみの原因の一部です。特に、季節が移り変わるこの時期、寝入りばなにかゆみが起こりやすい原因と対処法をまとめています。これまで、かゆみに悩まされる経験を重ねてきた私も、この対処でかきこわすほどのかゆみが随分と落ちついたと実感しています。かゆみの原因を知り、普段の生活の中で少し気を付けて対処するだけで変化は出やすくなります。眠れないかゆみに悩まされている方は、ぜひ一度試してみてください。

※かゆみの研究が進むにつれ、ヒスタミン以外のかゆみの原因物質が見つかったり、内臓疾患によって出るかゆみがあることもわかってきました。もし、猛烈なかゆみ、かき壊すほどのかゆみが出る場合は早めに皮膚科を受診することも検討ください。