【眠り研究:第17回】かゆみで眠れない!眠りを妨げる原因

【眠り研究:第17回】かゆみで眠れない!眠りを妨げる原因

「眠り」研究

前回、前々回から、眠れないトラブル『かゆみ』について、かゆみが起こるメカニズムを、様々な原因と一緒に探ってきました。

前々回前回の内容はこちらから。

今回は、様々な原因の中でも、特に今この時期に眠りを妨げるかゆみの原因について、掘り下げていきましょう。

なぜ、この時期にかゆみで眠れなくなるのか

●肌の乾燥

数週間前までは汗ばむ時期だったのに、今日はもう寒い。こうした時期、特にかゆみが出やすいのが、肌の乾燥です。と、いうのも、暑い時期は自然と汗ばみ、肌の潤いを守る皮脂も分泌されやすくなっている上、湿度もあるので肌の水分量は多くなります。しかし、気温が下がると汗も皮脂も少なくなり、空気自体が乾燥し肌の水分も蒸発しやすくなっています。そのため、季節の変化に合わせて保湿を入念にしていないと、すぐに肌は乾燥します。特に、皮脂量が少ない、脇腹、腕、脛などは乾燥して粉がふき、かゆみが出やすくなっています。また、ベッドに入るのはお風呂上がりの方も多いと思います。お風呂上りには、肌の潤いを守る皮脂も洗い流されていますので、特に肌は乾燥しやすく、敏感になっています。

●温度差

急に寒くなってきたこの季節、特に朝晩は身震いするほどの寒さを感じることも多いです。そのため、熱いお風呂に入って体を温めたくなりますが、急激な温度変化は肌に広範囲のかゆみを生むことがあります。また、お風呂上りで体が熱くなっていたり、お酒などを飲んで体温が上がった時、暑いからと冷えた部屋などに入るような温度変化もかゆみを生みます。冷えた体を急激に温める。反対に熱くなった体を急激に冷やすと、ヒスタミンが分泌され、かゆみを生むので注意が必要です。

●肌が過敏になる

気温の低下に伴い、体調を崩す方が多くなるのは毎年のこと。この時には肌も過敏になります。体温が下がると、ヒトの体の抵抗力は落ちてしまいます。抵抗力が落ちる時には、肌のバリア機能も一緒に低下してしまいます。そのため普段は何ともない刺激にも肌は反応し、かゆみが起こってしまいます。特に髪の毛があたったり、寝具の毛羽だち、寝入りばなにかく汗によっても、肌が敏感に反応し、かゆみが出てしまいます。

このように、暑い時期から寒い時期へ移行する季節であること、ベッドに入る時間がちょうどお風呂あがりにあたること。そして体調不良が起こりやすいといった肌にかゆみが出やすい環境がいくつも重なることで、今、かゆみが出やすくなっているのです。

当てはまるものはありますか?もしありましたら、明日、その対処法を一緒に考えていきましょう。